FC2ブログ

「新・所得倍増論 潜在能力を生かせない「日本病」の正体と処方箋」を読んで

■著者:デービッド・アトキンソン

■読了日:2018/06/25

■習慣化したい行動

■習慣化したい考え方

■参考になったこと
 ・日本は先進国で最も生産性が低く、最も貧困率が高い
 ・テレビや新聞では毎日のように「日本文化はすごい」「日本の技術は世界一」「世界が憧れる日本」などの
  情報が溢れています。
 ・肯定されたい気持ちが強いのか、地震がややなくなっているのかはわかりませんが、
  このようなマスコミ報道や、最近多い日本を礼賛(らいさん)する本の内容に違和感を覚えます。
 ・世界のGDPランキングで第何位という評価は言わずもがな、経済の「絶対量」です。
  それは簡単に言ってしまえば、先進国の中では「人口」なのです。
  世界のGDPランキングは絶対額ですし、GDPは「人口×生産性」です
 ・技術力や国民の教育など、ベースの部分では大きな差異のない先進国において、
  GDPランキングは主に「人口」に左右されます。これは動かしがたい事実です。
 ・中国が日本のGDPを上回って世界第2位になった時、「中国の技術力が日本より優れている」
  「中国人は日本人より勤勉だ」などという人はいませんでした。
  人口という絶対数が影響を及ぼしているのが明らかだからです。
 ・日本人の多くが「経済大国=技術力や先鞭さ」などと、「その国の人々の資質や社会が影響していると勘違いしている。
 ・日本は輸出の絶対額では「世界4位」です。
 ・一人当たりの輸出額となると「第44位」に転落しているのです。
 ・一人当たりの輸出額が低い2つの理由
  ・「技術がある」ということ自体が妄想で、日本には世界的に求められる技術がそこまでない。
  ・高い技術力はおmっているものの、それをしっかりと世界に売り込めていない。
  前者が間違いだというのは、私も26年間日本で暮らしていてよくわかっています。
 ・高い潜在能力を持つ日本が生産性を高めることができなかったのは、はっきり言って、
  「経営ミス」だと私は思っています。労働者が自ら進んで生産性を上げるということはほぼあり得ず、
  生産性向上は、経営者によってなされるのが常識だからです。
 ・安倍政権は1億人の人口を維持することを目指している。
 ・いかに結婚率を高めるか、いかに子供を作りやすい環境を整えるかは、
  日本において最重要の政策課題であり、引き続き官民が一体となって努力を続けなくてはならないことはいうまでもありません。
  しかし、「経済成長のためということであれば、現実的に結婚率をあげる効果が見込めるのは、やはり「生産性」です。
  それによって給料が上がり、結婚率が上がって、子供の数が増えるはずです。
  「1億人維持」には、「生産性向上社会」しかないのです。
 ・なぜサッチャー首相は改革ができたのでしょうか。客観的に分析してみると、
  彼女が「イギリス史上初の理系出身首相だった」という朱印が浮かび上がります。
 ・私も日本に初めてやってきた時は「なんてよく働く人々だ」と衝撃を受けたのを覚えています。
  確かにその時代は、生産性も高い数値を記録しています。
  ただ、落ちついてよく考えてみると、それは今のようにコンピュータもない時代のことです。
  1990年代に入ってから急に日本の生産性の改善が遅れたことを、一概に「日本人が怠け者になったから」と
  断じるのは、いささか乱暴な気がします。
  特にニューヨーク連銀の分析をもう一度考えれば、勤勉さよりもIT技術の活用、
  すなわち経営の問題の方が大きいのではないでしょうか。
 ・先日は、京都へ向かう車内でアメリカ人一家を見かけました。
  娘さんはどう見ても20歳くらいだったのですが、お父さんの膝の上に乗ったりして、
  ポテトチップスやハンバーガーを食べ散らかしていました。落とした食べ物、こぼした飲み物。
  席の周りはトンんでもない状況でした。もしそういう乗客が増えれば、「7分の軌跡」は実現できません。
  日本の乗客の多くは、次に乗る人のことを考え、降車時にゴミを自分で捨てます。
  そして、そもそも、食べかすなどで汚すのは「社会の迷惑」という考えがあります。
  日本の街が非常に綺麗でゴミが落ちていないのも、こういう考えがベースにあります。
  つまり、新幹線の「7分の軌跡」はおもてなし云々んというサービスの品質の高さもさることながら、
  日本社会の「秩序」も多分に影響しているのです。
 ・日本は先進国の中でも外国人観光客が際立って少ない国です。
  つまり、先進国として最も閉鎖的な国なのです。
 ・人口増加の影響をもとに受けていると思われるのが、かつてよく見られた新発売、イベント、
  キャンペーンという日本独自の商売方法です。
 ・商品の魅力や性能をうたうのではなく、とにかく新しいことだけをセールスポイントにする販売方法は、日本独自だと感じます。
 ・国の借金の多寡は、絶対額ではなく、あくまでもGDP対比で比べるべきものです。
  日本はGDPが潜在能力に比べて異常に少ないので、借金が目立っています。
 ・国の借金は、企業にとっては直接的には関係ありません。しかし、国民にとって大事な問題ですし、
  実は生産性が低いからこそ、借金が問題となっているわけです。
  つまり、国の借金の問題もまた、経営者の責任だと言えるのです。
 ・銀行の窓口を3時に締めるという慣習は、実は日本オリジナルではなく、ヨーロッパの金融機関で生まれたもので、
  それがそのまま日本に持ち込まれました。皮肉なことに「本家」のヨーロッパではすでに、
  通常のサービス業の企業と同様に遅くまで窓口を開けるようになります。
  ニューヨーク連銀による分析の通り、IT導入によって働き方を変え、生産性向上を実現したのです。
 ・安倍政権では600兆円というGDP目標を立て、企業には賃金の引き上げと資本金お活用を訴えています。
  これは正しい成長戦略です。特に600兆円というGDP目標は人口は増えないのですから、生産性を向上させて欲しいということです。
 ・日本政府の政策は、あくまでも上場企業の時価総額が増加しているかどうかを基準にすべきです。
  客観的に見れば、ここまで実績を上げていない経営者は相当な数の日本人を貧困に追い込んでいるにもかかわらず
  会社が買収されることも、首が飛ぶこともほとんどないのです。これはあまりにも「甘い」のではないでしょうか。

■感想
 タイトルに惹かれて購入したけど、
 所得を上げるためには、生産性を向上さセル必要がある。それは政府・経営者の役割だ、
 と書かれてあった。

 参考になったことに記載している内容だけでなく、たくさん興味深いことが書かれてあった。
 ただ、一個人として自分の所得増加に直結するような提案はなかった。

 なので、経営戦略の立案等を担う人たちや経営者の人たち、将来そういう仕事につく人に、
 読んでもらい、どんどん生産性向上を図って欲しい。

 一番印象深かったのは、輸出額の絶対額では4位だが一人当たりにすると世界第44位という事実。
 それから「一人当たり」を意識したことがなかったので新鮮だった。
 ふと、ROE(自己資本利益率)は、企業において一人当たりが稼ぐ利益の割合と
 言い換えることができんじゃないかと思った。
 販売金額や利益を従業員数で割って一人当たりが稼ぐ金額を指標にしないと、
 企業の優劣を判断できないんだろうなぁ。
 この従業員を資本と捉えているのが、ROEという考え方じゃないかな。


 ちなみに、勤め先も声高にしつこく、生産性向上・ダイバーシティなどを謳っている。
 コミュニケーションツールの使い倒しや会議の削減、ドレスコードの廃止など
 昨年、外部から来た社長がどんどん新しい取り組みを実現している。






テーマ: 読んだ本 | ジャンル: 本・雑誌

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する